ニュースNews

20261105参院総務委員会で質疑に立つ鬼木誠議員

【参院総務委】鬼木誠議員、総務省の文書管理や自治体の災害対応・サイバー対策をただす

 参院総務委員会で11月5日、所信に対する質疑が行われ「立憲民主・無所属」から鬼木誠議員が質問に立ちました。

 鬼木議員は、(1)総務省内のグループチャットの削除と情報公開請求への対応(2)災害時の自治体支援と避難所の環境整備(3)地方自治体のサイバーセキュリティ対策——等について取り上げ、政府の見解をただしました。

総務省内のグループチャット削除と公文書管理について

 鬼木議員は、郵便物の廃棄・放置問題への対応をめぐり、総務省職員が使用していたグループチャットについて質問しました。総務省は、チャットを保存期間1年未満の文書として整理し、対応終了後に削除したと説明しています。一方、チャットの具体的な投稿内容や削除時期は確認できていないとしています。

 鬼木議員は、報道された内容が事実であれば、情報公開請求への対応や日本郵便への質問状に関する協議は、単なる業務連絡の範囲を超え、行政の意思決定過程に関わる可能性があると指摘。開示請求に対する特例延長についても、対象文書が100ページを超えていたことを理由とする説明だけでは、正当性に疑問が残ると述べました。

 また、総務省が職員への聞き取りを行い、情報公開や公文書管理への理解に反省すべき点があったとして業務上の注意を行った一方、具体的な投稿内容やチャットの削除時期は確認できていないことを問題視。チャットの復元を求め、情報公開制度を所管する総務省として、国民の信頼を損なわない対応が必要だと訴えました。藤井総務大臣は、法令に基づき適切に対応しており、法令違反は認められなかったと答弁しました。

災害対応を支える自治体の人員・財政支援を求める

 避難所の生活環境の改善と、被災自治体を支援する職員の確保について取り上げた鬼木議員は、スフィア基準では、避難者1人当たり最低3.5平方メートルの居住空間が求められている一方、自治体によっては十分なスペースの確保が難しいと指摘。すべての自治体で指針に沿った避難環境を整備できるよう、継続的な財政支援を求めました。藤井総務大臣は、トイレ、入浴、洗濯設備などの整備を財政措置の対象とし、関係省庁と連携して支援を進めると答弁しました。

 また、自治体間の応援職員派遣について、派遣する側の自治体も人員不足や通常業務への対応に追われていると指摘。災害が頻発する状況を踏まえ、自治体間の相互支援を考慮した定員管理のあり方について、総務省として問題意識を示す必要があると述べました。政府は、熊本地震では10月27日時点で、46都道府県と19指定都市から延べ4万7350人の応援職員が派遣されたと説明し、今後も自治体の実態を踏まえて必要な対応を行うとしました。

 さらに、公共施設の集約化・複合化によって避難所が減少する懸念について総務大臣は、集約化・複合化が直ちに避難所として活用される施設の減少を意味するものではなく、地域の事情を踏まえて各自治体が判断すると説明しました。

自治体のサイバーセキュリティ対策と専門人材の確保を求める

 鬼木議員は、自治体へのサイバー攻撃が懸念される中、対策の実施状況には課題が残ると指摘しました。総務省の報告書を基に、過去3年以内に脆弱性診断を実施した自治体は20.2%、インシデント対応訓練を実施した自治体は44.3%にとどまると述べ、全自治体が必要な対策を講じられるよう支援を求めました。

 政府は、全自治体が利用できる地方版アタックサーフェスマネジメント(ASM)システムを2026年度中に構築し、2027年度中の本格運用を見込むと説明。また、アクセスログの取得・保存や定期的な確認を求めるとともに、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)を通じたインシデント対応訓練を実施していると答弁しました。

 鬼木議員は、自治体単独での対策には人的・財政的な限界があるとして、専門人材の確保・育成に向けた継続的な支援を要請。都道府県による専門人材のプール機能を含む支援体制は全都道府県で構築されているとの答弁を受け、今後は実際に機能させることが重要だと指摘しました。加えて、国と自治体、関係団体が十分に協議し、広域連携も視野に入れた持続可能な人材確保策を検討するよう求めました。